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ポエトリー&コラム1


ぬくもり


橘 桜遊


子供の頃、樫の木の幹に、
ブランコを作ってもらってよく遊んだ
今でもあるそのブランコは、
木漏れ日を浴びて、時々、草花と少しゆれている
久しぶりに乗ってみると、
ブランコも風景も小さくなっていた
おもっいっきり漕いでスピードを上げる
景色が早くなり、時間を超える気がした
風に流され、逆らい、あの時と同じ感覚が蘇る。
笑い声がたえなかったころに
ブランコを止め現在(いま)に帰る
「また、来るね」
そこを後にして、かすみ草のあぜ道を行く




13 Jan.2005





聖夜


瑠璃


今日という日を いくつ
指折り数えていただろう……
あなたに逢いたい……話したい……
雪が舞い降りる 聖なる夜に
願えばきっと届くはず……
I wish your lot's of happiness




23 Dec.2004





前夜の奇跡


黒田 星佳


祝日は休日出勤
5時には日が暮れるこの街で
僕は君のことを考えながら
最後の書類をプリントアウトした。

6時の新幹線に飛び乗れば
深夜にはたどり着く
僕たちが出会った街。

2年間の予定で一人この街に来た僕なのに
いつの間にか3年目の冬

君に渡しそこねていた
小さくて青い石の付いたリング
君に渡したくて
僕は駅へと駆けていく。

明日の夜には
約束を果たせるだろうか
君の返事を聞けるだろうか
弾む息が、そう問いかける

その時何かが僕の胸を叩いた。
散らかったテーブルの上
君に渡すはずのリング
僕は鞄の中を探り頭を抱えた。

散らかったテーブルの上
君に渡すはずのリングは
まだそこにあるのだ。

たいへんな失敗に気付いて
僕は泣きたくなった。
忘れちゃいけないはずなのに……
僕はアパートへと向きを変えた。

走る走る
寒さと悔しさで目の前がにじむ
君に逢いたいときに
君に逢わなきゃいけないときに
いつも遠回りばかり

2年で帰ることができれば。
休日出勤がなければ。
そして、リングを忘れなければ。

にぎやかな通りをはずれ、アパートの前
きゃしゃなコート姿の影に
僕は立ち止まった。

空から舞い降りる
無数の小さな氷のつぶ
1日早いホワイトクリスマス
神様のプレゼントが
今、目の前にいる。

「びっくりした? ケイタイにメール入れたんだけど、見てなかったの?」

静かに舞い降りる雪が
彼女の髪にちりばめられていく
奇跡のようなプレゼント
僕がリングを忘れなければ
君とはこうして会えなかった。

たくさんの感情が僕を支配した。
けれど僕はただ黙って
君を抱きしめた。
クリスマス・イブの前夜に



23 Dec.2004





告白


瑠璃


こんなに苦しくて……
こんなに切なくて……
けど何も出来ないで
すべての思いを口に出せたら
どんなに楽なんだろう
貴方の視線とぶつかり
何も話せなくなる
貴方を振り向かせたいから
貴方に思いを伝えたいから
どうか私に勇気をください




22 Nov.2004





優しさ


橘 桜遊


朝、少し冷たい風に目を覚ます
空の羊達は、ゆっくり移動する
朝露が草花に下りて、白銀の世界にする

その中で笛を奏でると蛙が歌い、虫達が伴奏する
陽が少しずつ昇り、白銀の世界は艶やかな世界へ

おはよう、そしてありがとう
今日一日の始まり
太陽の、そして生き物たちの
優しさに感謝を込めて




19 Nov.2004





時間


橘 桜遊


ゆっくりと流れる川の流れ
本当は、速いんだよ。
時間の流れも
なんだか、同じ気がする。
笹舟を浮かべて見て
そしたら、わかるよ。
平等に流れている時間も、こんなに速いんだと。
疲れた、なんていってられないよ
昨日でもなく、明日でもなく、
今が、
とても大事なんだ。




9 Nov.2004





恋愛協奏曲


瑠璃


悲しいときはピアノを鳴らす……
ぽっかり空いた心の中は波動で満たされる

楽しいときはピアノを鳴らす……
心の中に入りきれない程の波動が口を通じて
ハミングとなって外へこぼれ始める

そのハーモニーが遠くにいるあなたへと届き
これから奏でるであろう2人の恋愛協奏曲は
今、始まったばかりなのだ……



22 Oct.2004





満月


黒田 星佳


闇夜を青く満月が照らす。
空気はすべて透明なガラスのように洗われていく。
塵と埃と騒音が少しずつどこかに消えていく。
浄化される世界にたたずむ。

昨日の擦り傷も汚れもうそもごまかしも
無かったことのように溶けていく。

ありがとう

すべてを許してくれる月に
感謝と祈りをささげよう。
いまはただ、子どものように
何もかもゆだねてしまおう。

青い月の光の中で
純粋な夢を見よう。



22 Oct.2004





缶ビールと麦チョコ


橘 桜遊


今年は、私と一匹……いや一人
だれも知らない特等席に座る
缶ビールと麦チョコを用意して

花火を見ながら缶ビールを胃へ流しこむ
涙が知らずに流れた時
麦チョコばかり食べてたあんたが
私の手に「お手」をしてにこっとする

数時間で終わる月下美人より
一瞬で終わる花火がいい

缶ビールを飲みほして
楽しそうに吠えるあんたとはしゃぐ
花火は、まだ続いている


29 Aug.2004





空気


瑠璃


あなたといつもいる時間の中で
あなたと一緒に笑ってる時、
あなたの優しい瞳……あなたの大きな手……
あなたの広い背中……タバコを吸ってる横顔……
どれをひとつとってみても大好き……
あなたは私にとって、居心地が良くって空気のような存在……
私もあなたにとって、同じ存在になれるといいのにな……



12 Aug.2004





大好き


橘 桜遊


私の名は、モモ。
私には、好きな人がいます。
私のふわふわの毛を優しく撫でてくれて
いっぱい遊んでくれて
私がしっぽを振ると
にっこり笑顔をくれる
その人がだぁ〜い好き。
「僕は、この、おいしいものを、あげるけど、モモは何をくれるの?」
そうたずねられたとき、私は、少し考えて、
とびっきりのキスをしました。
その人は私を、優しく抱きしめてくれました。
私はその人が大好きです。



12 Aug.2004





春の朝


橘 桜遊


少し早起きして、お気に入りの場所へ。
だれもいないこの空間を一人占め
桜の木に「おはよう!」っていったら
返事が返ってきそう
朝露にぬれた花が陽にあたたって
淡く輝く桜色
ゆっくり陽が昇り
ゆっくり暖かくなる
そんな春の朝


16 Apr.2004





卒業


橘 桜遊


夕陽さす教室に、一人立たずんで、辺りを見渡す。
机、黒板、掲示物。
なれしたしんだ、この教室とも、あと数日でお別れ。 大好きな先生や、友達、そして、あの人とも……
新しい事の始まりは、いつも、それなりの代価を払わなくてはならない。
このまま時が、止まればどんなにいいだろうと思った。
ゆっくりと自分の席へ向かい座る。
もう、ここには来ることはないと思うと、涙が溢れ出してきた。
時間は、少しづつ、過ぎ去っていく。
私もすすまなきゃ。泣きながらでも。
そして、教室を後にした。南風と共に!


20 Mar.2004







橘 桜遊


私は灯
暗い所で輝いているので、明るく見えます
みんなを、明るい所へ導くのが、私の役目なのかな?
あなた達の幸せが私の幸せ
明るい所へ導いた後、暗いとこへ帰っていく
本当は、私も、寂しがりやで、甘えん坊。
ただ、涙顔はみせたくないだけ
どんなに、風が強くても、どんなに雨がふっても……
私を護ってくれる人いないのかな?
私は、まだ観ぬ人を護るのに……
でも、あなた達の幸せは、私の幸せ
みんなが、仲よくありますように♪
今日もまた、私の所へ


19 Nov.2003





運動会


橘 桜遊


普段目立たないあなたが好きになった
応援も心の中ではあなたを…
フォークダンスの時、手をギュっと握り頬を紅くそめた
あなたも…
運動会も終わり
グラウンドには思い出と消えかかった白線だけがのこった

 運動会
  終わりし後の
   空の色

明日はあなたに告白します


19 Oct.2003





オルゴール


橘 桜遊


夜の空を眺めて耳をすませと
オルゴールの音が聴こえます。
秋の楽章はとても華やか
空と地上の絶妙なセッション
王家の人々、英雄達のの繰り広げるオペラ
オルゴーの優しい音
地上の柔らかい音が、眠りを誘う。
空は冬の楽章になる


21 Sep.2003





花火


橘 桜遊


じっと時をまって
只一瞬、最大限に輝いて散っていく
桜よりはかなくて、蛍のロンドよりも短く
それだけのために生き、それだけのために帰って行く。
あなたは、今輝いていますか?


22 Aug.2003





水面の展覧会


橘 桜遊


お風呂上がりに、水面の展覧会へ、ふらりと行く
昼の熱さが少しゆるんで心地良い
水面に映る月や星座を悪戯な風がかき乱す
線香花火のように散ってやがて一つになる
水面のキャンバスは次の絵になった
音楽も変わって少しずつ静かになる
水面が淡いピンクになるころが展覧会の終わり
今日も熱くなりそう


20 Jul.2003





思い出


橘 桜遊


自転車に乗って、あの大地の上に行く
すべてがあの時と同じ、時が止まっているようで
あの時いた人はいない
でも不意に物影から出てきて
笑いながら僕を脅かしそうな気がして

思い出だけが時を感じさせ
景色は止まっている
僕は歳をとる

この空間は歳をとらないのだろうか?
今日もまた、あのときのように日が暮れる


19 Jun.2003





春の風


橘 桜遊


春の風は 時に激しく
時に冷たく
時に優しく
私を包んでくれる
雨を歌い 新緑を遊ぶ
そしてどこかへ
僕も旅立とう
春の風と共に


20 May 2003



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