ポエトリー&コラム3
ゆる、ゆると
橘 桜遊
ガラ、ガラ、バッタンバタン。
こんな単純な音の繰り返しだけどあきない
虫の声と、少し強い陽射しに少し冷たい風がまざりあって、
心地良い時間がゆっくり流れていく
世の、せわしない所よりも、この空間が好き
今日も、ゆるゆる作品を織る
心のこもった、作品をゆるゆると
4 Nov. 2006
落陽の中の一歩
黒田 星佳
風の中で見送るのは
乾いた落ち葉だけではなく
輝きを落とす落陽だけでもない
何かが始まると感じた春も
暑い太陽の輝きの下にあった夏も
今は全て過ぎ去った事
あなたはあなたの道を進むと決め
私は私の道を求めると決めた
未来はその腕を大きく広げ
それぞれに
あなたをそして私を待っている
クロスロードで出会った二人が
そこを後にするとき
未来を恐れているだけではなく
期待を膨らませるだけでもない
過ぎ去った事にすがるのではなく
未来を過信するのではなく
確かな道を歩き始めたあなたを見送り
そして私も
一歩を踏み出そう
4 Nov. 2006
約束
橘 桜遊
おれんじ色に染まる砂浜
流木に、あなたと座る
あなたに、もたれて、目を閉じる
波の音、潮の匂い、
あなたの温もりと、鼓動が、六感まで感じる
「向こうへ、行く前にもう一度、ここに、来よう」
あなたの言葉に、手をギュッとにぎって、うなずく
その時も、このままの風景であってほしい
時が止まっているかのように
そのように願って
28 Mar. 2006
紅
橘 桜遊
あざやかな紅の中
ふわふわの土の上
スポットライトのような陽溜まり
その中は森の特等席
情熱の紅と陽の黄が
私の心にまで取り込まれて
「私は、今生きている」
「ここに、存在している」って感じる
そして何でもできそうな気がする
私は、紅が好きになりました
5 Dec. 2005